和、輪、話

「祝う会」に着物で行きました

　昨日は着物を着て行きました。

　明るいクリーム色の地に源氏香と宝尽しの文様が散らばり、ところどころ金彩が施されています。

　帯はこちら。

　西陣まいづるさんで購入したもので、三眠蚕（さんみんさん）という特殊な蚕の糸で織られており、とても柔らかく軽くて締めやすい帯です。

　ホテルでのパーティーに出席するのは滅多にないこと。しかも師匠のめでたいお祝いの集まりなので、気合を入れて当日は美容院で髪をセットしてもらいました。

　だけど、ボリュームアップしたヘアスタイルはなんだか私じゃないみたいで、パーティーの間も気分が落ち着きませんでした。

　慣れないことはしないほうがいいのかもしれませんね。

「六代 豊竹呂太夫襲名を祝う会」に出席しました

　昨日、５時半から大阪のホテルニューオータニでタイトルの通りの集まりに出席しました。私が素人弟子として義太夫を教えていただいている豊竹英（はなふさ）太夫が４月公演で襲名披露されるのに先立って開かれたパーティーです。

　もともと、素人弟子の集まり「はなつる会」の企画として師匠のお祝いをしようという話だったので、こぢんまりした会だろうと想像していたのに、届いた案内状には20人を超える発起人の名前がずらりと並んでいました。しかも大学の学長、教授、毎日放送の最高顧問、高名な詩人から能の観世流の御宗家まで、そうそうたる顔ぶれなので、驚いてしまいました。

　会場に到着してみると、受付のロビーにたくさんの人、人、人。なんと、290人もの方々が出席されたとのことで、二度ビックリでした。

　司会は弟子の一人、落語家の桂南光さんと、同じく弟子の一人の女性です。最初に師匠と奥様がまるで結婚式のように会場の正面ドアからライトを浴びて入場されたので、また驚きました。しかもBGMは松田聖子の歌声です。師匠がお好きなのだそうです。

　開会後、来賓、発起人の方々もよくありがちな型どおりの祝辞を述べる人は一人もおらず、心がこもってユーモラスなご挨拶が続きました。

　二人のお弟子さんのリードで、会場に散らばった素人弟子が声を合わせてお祝いものの義太夫「寿式三番叟」の一部を大きな声で語りました。私も家で二日がかりでみっちり稽古をしてきたので、しっかり語ることができました。

　師匠ご夫妻と発起人の方たちによる鏡割り。

　その後、食事タイムへ。少し落ち着いた頃を見計らって、クラシックのミニコンサートが開かれたり、まだ発言していなかった発起人の方からのお話があったり。

　師匠の人柄と芸、そして文楽が大好きで、これからも応援していきたいと熱意を抱いている人たちが集まったんだなあと感慨深いものがありました。終始、和気あいあいとした雰囲気で、心温まる集いでした。

　師匠はちょうど70歳になられたそうです。呂太夫の名にふさわしい太夫になるという決心を語っておられました。実際、４月の襲名披露公演「寺子屋」に向けて、今は毎日、必死で稽古を重ねておられることと思います。

　私も素人弟子の端くれとして、頑張って稽古をして、この夏の発表会を「やれるだけのことはやり切った」という心境で迎えたいです。