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![]() 朝ドラ「カーネーション」のドラマガイドの2冊目ができました。朝ドラで、ドラマガイドを2冊も作るのは初めてです。 ドラマの評判がいいからではなくて、放送が始まる前の、9月の段階で制作が決まっていました。扱う年代が大正、昭和、平成と長く、登場人物も入れ替わるので、最初の1冊ではカバーしきれない、というのがその理由です。 この本で私がした仕事は、まず、いつもと同じ、俳優さんインタビュー。新山千春、綾野剛、近藤正臣、玄覺悠子の4人の方を取材しました。 いつもと違うのは、P37から始まる「ドラマ『カーネーション』の舞台裏」という企画特集を担当したこと。今日の放送で初めて登場したセットの細部紹介、旧セットとの比較、商店街やすでに改装された安岡美容室のセットの紹介。美術デザイナーさんのお話などを掲載しています。 この2ページを作るのに、何度もBKのスタジオに通いました。改装前のセットの写真をカメラマンさんに指示してあちこち撮ってもらったり、改装後も収録のあいまの休憩時間という限られた時間でたくさんの写真を撮ってもらいました。また、これまでにストックされている膨大な量(2万枚近く?)のドラマのシーンを撮った写真から、適切なものを選び出すというのも骨の折れる仕事でした。 次の見開きページは小道具の話で、ここは私が手が回らなかったので、そらまめさんに担当してもらいました。 次のページでは、装置担当のスタッフ、音響デザイン担当のスタッフにそれぞれの仕事内容、苦心していることなどをお聞きしています。実際に行われている作業の一端を見せてもらい、写真で解説しました。 次のページからの3ページは衣裳編。糸子がドラマの中で作ったおもな洋服を紹介しています。私は初めの2ページを、そらまめさんが最後の1ページを担当しています。その洋服がドラマの中で登場したシーンの写真も入れてあります。 あとはP58からの「Q&Aで振り返るあのエピソード」。Qをそらまめさんが考え、私はAを書くと同時に、そこに入れるシーン写真を選びました。 そらまめさんは私よりたくさんの俳優さんをインタビューし、「魅力発見! 岸和田ミニ・トリップ」という特集を担当し、「3姉妹スタジオ収録ドキュメント」という、一日がかりの大変な仕事もこなしています。 今回の私たちの仕事は、俳優さんインタビュー以外では、企画から始まって、アポ取り、取材、カメラマンさんへの指示、ページの大まかなレイアウトを考えて、写真を選び、文章を書き、配置したもの(ラフレイアウト)を作ること、と、ライターの仕事の範囲を超えて、編集者の仕事をも含むものでした。それで、10月から12月の中頃まで、ひどく忙しい時期が続いたわけです。 本が出来上がってみると、尾野真千子さんと脚本家の渡辺あやさんの対談や、コシノジュンコさんへのインタビューなどが華やかで目立ちますが…(私たちは企画特集の仕事で手一杯だったので、東京のライターさんが書いています)。中身はこちらのほうが濃いし、おもしろい、と自負しています。 そろそろ書店の店頭に出ているのではないかと思います。見かけられましたら、ぜひ手にとって、パラパラとでも内容をごらんになってください。お財布に余裕がありましたら、買って読んでください。
時間的に無理かなあと思っていたシネマ歌舞伎「天守物語」、金曜日に見ることができました。私は前に「この作品は歌舞伎座のさよなら公演の記録ではない」と書きましたが、どうもやはりさよなら公演の一環で上映されたもののようです。
本編が始まる前の導入部分で玉三郎が作品の解説をしてくれます。これでずいぶん、「天守物語」の世界に入って行きやすくなりました。理屈で考えないで、美しさや楽しさを味わえばいいんですって。舞踊と同じですね。 姫路城の天守の最上階。そこは人ならぬ者の住む世界です。女主人は玉三郎が演じる富姫。その美しいこと! 玉三郎自身はもちろんですが、衣裳も豪華で目を見張るような美しさです。 前半は、遠方から訪れた妹の亀姫(勘太郞が珍しく女形を勤めています)との優雅で楽しいやりとり。後半は、人間の世界からこの天守へ登ってきた武士、図書之助(海老蔵)との恋物語が展開します。海老蔵もとてもきれいで、好一対です。 さらに城主の命令でたくさんの武士たちが天守に登ってきて、一時は戦場と化し、ふたりの命も危うくなります。けれども…。 上村吉弥、片岡我當など、上方歌舞伎の役者さんが、かなり重要な役で出演しているのが意外でもあり、うれしくもありました。 少なくともまだあと1週間は上映しているようですよ。ぜひごらんになってください。
今まで、このブログでは、放送中の朝ドラのことについては、少なくとも一度は記事を書いてきたと思います。だのに、不思議と今回の「カーネーション」についてはまったく触れてきませんでした。気に入らないのかというと真逆で、めちゃくちゃ気に入っているんです。それで、かえって「わざわざ書かなくても」という気分になってしまっていました。
これまで(私が見てきた範囲ですが)こんなにおもしろくてよくできた朝ドラがあったでしょうか。「ちりとてちん」もおもしろかったけど、「カーネーション」は軽く「ちりとてちん」を超えてしまいました。 第1回、だんじりの日の早朝の重厚な音楽からがっしりと心をつかまれて、あとはもう、「このドラマ、すごい!」の連続。毎日の放送を楽しみに見てきました。 台本が素晴らしくいい。尾野真千子をはじめとする俳優さんたちがみんなうまく、しかも役柄にぴったりはまっている。音楽や、美術や、照明もすぐれています。カメラワークも、これまでの朝ドラとはひと味違っていて、映画を見ているようなイメージを受けます。 最晩年の糸子を、尾野真千子以外の人が演じるという話は、ドラマガイドの仕事をするなかで耳にしていました。でも、誰が演じるのかは知りませんでした。 夏木マリに決まったんですね。夏木マリは、女優としては好きな人だけれど、岸和田のおばちゃん、いや、おばあちゃんを演じきれるかどうか。その点に少し不安があります。 最愛の朝ドラ「カーネーション」。減速することなく、ぜひ最後まで突っ走って行ってほしいです。
国立文楽劇場で行われている初春文楽公演(今日が最終日です)、19日に姉たちと4時開演の部を、昨日ひとりで11時開演の部を見てきました。
演目はつぎのとおりです。 第1部 七福神宝の入船 菅原伝授手習鑑(茶筅酒の段、喧嘩の段、訴訟の段、桜丸切腹の段) 卅三間堂(さんじゅうさんげんどう)棟由来(むなぎのゆらい) 第2部 義経千本桜(道行初音旅、河連法眼館の段) 壺坂観音霊験記(土佐町松原の段、沢市内の段、山の段) 「七福神…」はお祝いもの。龍の頭がついた大きな船に七福神が乗って登場し、それぞれ得意の芸を披露します。琴、胡弓、三味線の曲弾きと、若手三味線弾きさんたちが大活躍でした。 七福神の中では、私は、弁天様(弁財天)に一番親近感を感じます。ただ一人の女性ですし、音曲、芸術、創造をつかさどる女神ですから。でもこのお芝居での弁財天は美人ということが強調されるだけで、あまり面白みはありません。個性的な面白さは男性の神々が発揮していました。 床には大夫が7人、三味線弾きさんが6人、ずらりと並んでとても華やかです。大夫の筆頭は我が師匠、豊竹英大夫。私はこの方の、中くらいの音程からきゅっと声が上がるときの、少しハスキーで味わいのあるところが大好きです。そこのところの声を聞くたびに胸がきゅんとなるくらい。 以前は、ちっともそんなところに気づいていなかったのです。師事するようになって、お稽古で直接、師匠の語りを聴く機会を得て、初めて気がついたのです。今まで、もったいないことをしていたなあと思っています。 お稽古や発表会で三味線を弾いてくださる竹澤團吾さんも出演されていて、私にはうれしい舞台でした。 菅原伝授手習鑑は、一番上演回数の多い「寺子屋」とは別の部分です。でも、この部分もときどき上演されているので、私は2度ほど見たことがあります。 梅王丸、松王丸、桜丸が三つ子の兄弟で(なぜか桜丸だけが全然似ていない)、それぞれの妻の名前が春、千代、八重というのがおもしろい。いかにも物語です。 3人の父親が70歳を迎え、土地の領主の菅原道真から「白太夫(しらたゆう)」という名前をもらいます。今日はそのお祝いに、3人の息子とその妻たちが白太夫の家に集まる日。ところが桜丸だけがいつまでたっても現れません。背景には、菅原道真を政治の中枢から追い落とした藤原時平(しへい)がからんでいるのです。 残念ながら途中でちょっと眠くなってしまいましたが、切の住大夫さんの語りはしっかり聴きました。 卅三間堂棟由来は、いつだったか初めて見て、嶋大夫の木遣り音頭に感動して涙ぐんだ覚えがあります。今回は津駒大夫。どんなふうに語るだろう? と期待していたのですが…嶋大夫のときのような感動は感じられませんでした。声の良い大夫なんですけれども。嶋大夫のような味わいを出すには、もう少し年齢を重ねることが必要なんでしょうか。 義経千本桜は、歌舞伎でもおなじみの場面を取り上げています。もともと、文楽の作品として作られたものを、歌舞伎が取り入れたのです。佐藤忠信に化けた源九郎義経(ぎつね)を遣ったのは勘十郎さん。人形も、人形遣いもたびたび衣裳を早替わりして、視覚的に楽しめるお芝居でした。 ラストは勘十郎さんがキツネの人形を持ったまま、宙づりで下手から上手へ、桜雪吹をまき散らしながら飛んでいきました。 壺坂観音霊験記。これも何度も見たことがあります。沢市という、盲目の夫と、お里という貞淑な妻。お里は夫の目が治るようにと、毎日朝早く、壺坂観音へお参りをしています。しかし沢市は自分の境涯に絶望し、崖から身を投げて死んでしまいます。夫の自殺に気づいたお里は自分も後を追います。 深い谷底にふたりの亡骸が眠っているところへ壺坂観音が現れ、お里の信仰心をめでてふたりの命を救い、沢市の目も見えるようにしてくれるのです。 また壺坂か…と、あまり期待することもなく見ていたのですが、これが意外なほど良かったです。特に「山の段」の嶋大夫の語り。いつものように見台から身を乗り出すようにして、汗をほとばしらせ、熱く語られました。席が、床からすぐ近くのところだったので、その語りが(三味線も)ぐいぐいと心に迫ってきたのです。 やっぱり義太夫っていいなあ。と、何回も思っていることをこの日もまた思いました。
坂東玉三郎主演のシネマ歌舞伎「天守物語」が21日(土)から上映されます。映画館はMOVIXココエあまがさき、なんばパークスシネマなど。共演者は海老蔵、勘太郞、獅童と豪華です。
原作は泉鏡花。幻想的な作品です(前に舞台で見たことがあるんです)。 泉鏡花原作、玉三郎主演のシネマ歌舞伎は、3作連続で上映される予定。2作目は「海神別荘」。共演は海老蔵、猿弥ら。2月18日(土)から上映。 3作目は「高野聖(こうやひじり)」。3月17日(土)から上映。共演は獅童、歌六です。 泉鏡花の作品は、私にはもうひとつぴんとこないんですけど…好みは人それぞれだと思います。でもやっぱり、玉三郎が出ているから見たい! このところなんだかだと忙しい日が続いているので、行けるかどうか…。
12日(木)の昼間、高槻で新年会を兼ねたランチ会をしました。集まったのはそらまめさん、かわらたにさん、mayukw(以下、mayu さん)さん、ゆかりん。さんと、私の5人。そらまめさん、ゆかりん。さんは以前からの友達。かわらたにさんとmayuさんとはこのブログを通して知り合いました。
ランチを食べるお店は、地元が高槻に近くて、このあたりに詳しいmayuさんが見つけて予約してくれました。 ![]() 「オステリア セーザモ」というイタリアンのお店です。「セーザモ」は英語のセサミ、ごまという意味。看板にも「自然派イタリアン」と書かれていて、素材にこだわったお店のようです。 私たちはテーブル席に座りましたが、カウンター席もありました。カウンターの向こうが厨房です。 ![]() お料理は、まずサラダ。 ![]() ちょっと風変わりですが、色彩がとてもきれい! ポテサラと、冬の根菜類です。スズキのマリネも乗っかっています。根菜類は薄くスライスしてあって、歯触りがとても良かったです。 パン。フォカッチャかな? ![]() 軽い食感で食べやすいパンでした。 メインの料理は2種類のパスタから選べます。私たちはグループなので、2種類を2.5人前分ずつ、作ってくださいました。 まず、天然エビのペペロンチーノ。 ![]() 上に乗っているのは水菜です。ペペロンチーノの味加減がとても良かった! エビはこりっとして、臭みがなく美味でした。 次に、すだち和牛のラグーボロネーゼソース。 ![]() 「すだち和牛」って何ですか? って、お店の人に聞こうと思いながら、聞きそびれてしまいました。これもソースの味や、パスタとのからみ具合が良く、美味しかったです。そしてかなりボリューミー。 デザートはゆずとしょうがのパンナコッタ。マンゴーのソルベを添えてあります。飲み物は全員、紅茶をオーダーしました。 ![]() このパンナコッタがすごーく美味しかったです! こういう美味しい料理をいただきながら、おしゃべりがはずみました。この顔ぶれだと、テレビドラマや俳優さんの話題が主流を占めます。初めて聴く情報も多くて、「へえ〜」「そうなんや〜」とびっくりすることなども多く、盛り上がります。 大河ドラマの「画面が汚い」と酷評した兵庫県知事発言にはみんなが呆れていました。朝ドラ「カーネーション」がおもしろいということでは全員が一致。私自身、今まで見た朝ドラの中で最高傑作だと思っています。 ランチタイムが終わる頃にお店を出て、mayuさんが以前、ブログで紹介していた小物屋さんへ。mayuさんについていくと、なんでもないような露地を入って行った突き当たりにありました。 ![]() 「ちくちく」というお店です。元は牛小屋だったのを借りたのだそうです。 ![]() 壁の水色は、牛小屋だった頃から塗られていたんですって。店内は可愛いものがいっぱい。いろんな作家さんたちが、それぞれ自分の作品を展示販売しているらしいです。 ![]() ![]() ![]() ![]() 私はこの携帯ケースが一番気に入りました。でも、携帯だけを持って歩くことってあんまりないので、結局買いませんでした。 かわらたにさんが何か買っていたような…。またブログで紹介してほしいです。 お店を出て、JR高槻駅へ。ここでそらまめさん、ゆかりん。さんと別れ、残る3人はさらに移動。和風喫茶であんみつを食べながらおしゃべりしました。それぞれの近況など話しているといくらでも話すことが出てきて、腰を上げたのは夕方でした。 年齢も住んでいるところも(私とゆかりん。さんは同じですが)ばらばらで、偶然知り合った人たちもいるという、一風変わった集まり。でも、会って話すととても楽しいんです。 日程を調整したり、お店を予約したり、当日の案内をしたりしてくださったかわらたにさん、ゆかりん。さん、mayuさん、ありがとうございました。
初稽古の日は着物で行きました。初釜ではなくて初稽古だったので、小紋にしました。上の娘は黒地に総柄の着物です。
![]() この着物は次女のために誂えたものなのですが、寸法は同じなので、長女も着られるのです。着物の柄はこちらをごらんください。 帯は、そらまめさんに譲っていただいた名古屋帯。 ![]() 白地に銀? プラチナ? よくわからないのですが、光る素材が散りばめられていて、豪華で品格が感じられます。着物に合わせやすく、使いやすい帯で、私も愛用させてもらっています。 私はグレー地の飛び柄小紋。 ![]() この着物の柄も、以前に撮ってupしたはずなのですが、見つかりません。 帯は四季の草花を織りだした袋帯です。 ![]() というわけで、3連休は3日とも、着物を着て出かけたのでした。今月はまだあと2回、着物を着る機会があります。うれしいな!
3連休の最終日、9日(月・祝)は、お茶の初稽古でした。この日のお稽古は高齢者の方のグループと、私が属している、土・日にお稽古をしている人たちのグループ(30〜50代)との合同で行われました。私はまだ正座ができないのですが(ごく短い時間ならできます)、高齢の方たちの中には膝が悪くて、椅子に座って参加される方もおられるので、私もそうさせていただくことにしました。
お稽古は、まず茶カフキ。3種類のお茶(濃茶)の銘柄を当てるものです。濃茶が5服もいただけて、お正月からとても贅沢な思いをしました。 私はいままで一度も、3種類を全部当てたことがないのです。この日も当たったのは1種類だけ。なかなか難しいです。 参加した弟子が15人で、1席にお客は5人入ったので、3席行われました。すべて正解だった人が一人もいなかったお席もあり、3人も全正解者が出たお席もありました。 お茶室の床はお正月のしつらえ。 ![]() 花は椿。 ![]() お正月飾り。 ![]() 左のほうに長く垂らしてあるのは結び柳です。 この札は茶カフキのときに必ずかけるものです。 ![]() 点前座には及台子。黄交趾(きこうち)のお道具(皆具)が色鮮やかで、おめでたい雰囲気を盛り上げます。 ![]() ほかに薄茶席も設けられ、寒い季節独特の筒茶碗という、深いお茶碗でお茶を点てました。 合間に豪華な幕の内弁当をいただき、3時頃には終了しました。翌日に仕事を控えている人が多いですから、早い時間に終わってよかったと思います。 私はこの日は初めは見学のつもりだったのですが、先生が「椅子で大丈夫」とおっしゃってくださったので、ありがたかったです。もちろん、お客をさせていただいただけで、お点前や書記(茶カフキではこういう仕事の人が必要なのです)はしていません。 正座ができるようになるまで、しばらくお茶のお稽古は休ませていただくつもりです。早く治るといいんだけど。今週末から、整形外科へリハビリに通うことになりました。
8日は、去年、中之島公会堂で催された着物のフリマで手に入れた紬を初めて着ました。
![]() ほっこりとした厚みのある生地で、寒い日に着るのにちょうど良い着物です。着物の柄は、こちらで紹介しています。 ただ、身幅がかなり広くて、着るときちょっと苦労しました。古着だと、こういうことがよくあります。なんとか着られるんですけどね。 びっくりしたのは、たもとにも裾にもしつけ糸がついていたことです。この着物を持っていた人は、一度も着ないまま、処分しちゃったのでしょうか。自分で着られなかったり、着る機会がないと、そういう行動をとることもありえますから。 帯は7日と同じです。 ![]() 帯締めと帯揚げを赤系統の色に変えました。 足元は防寒草履、ネットで買ったものです。たしかに、覆いが付いている分、暖かいです。 ![]() コートを着て、その上から赤いカシミヤのショールを羽織り、寒さ対策はばっちり。ウールの、マント風のコートがほしいなあと思ったりもしているのですが…まあ、あんまり欲張るのはやめておきましょう。
3連休の中日、8日(日)の夜は、夫と二人で繁昌亭へ。恒例の「林家一門顔見世興行」を聴きに行きました。
この日のプログラムは次のとおりです。 色事根問 林家愛染 いらち俥 林家染太 近日息子 林家染二 中入り 立候補(桂三枝作) 林家竹丸 仏師屋盗人 林家そめすけ 蛸芝居 林家染雀 中入り 持参金 林家染弥 くっしゃみ講釈 林家染丸 5時半開演、終わったのが8時半頃でしたから、3時間近くたっぷり落語を聴いたことになります。そめすけさんの「仏師屋盗人」、染雀さんの「蛸芝居」、そしてなんといっても染丸師匠の「くっしゃみ講釈」がおもしろかったです。トウガラシを燃やした煙でくしゃみが出そうになるのを我慢しようとする講釈師の表情がおかしくてたまりません。よくあんなに表情筋が動くものだと感心してしまいました。 染雀さんのネタは、受付で配布されたプログラムには「足上り」と書いてあったのです。ところがこれを当日になって見た師匠が取りやめにさせたそうです。人が失業する話で、くらーいんですって。それで染雀さんは急遽、「蛸芝居」に変更。お得意の芝居噺を堪能させてくれました。 私的には、花丸さんが出演されなかったのが残念でした(終演後、出口での見送りには立っていらっしゃいましたが)。花丸さんがいれば、もっと笑わせてくれて、盛り上がったんじゃないかと思うのです。全体として、なんとなく、去年のほうがもっと大笑いしたような気がしたのです。 会場はこの日も満員でした。林家ファン、多いんですね。
そらまめさん宅には着物を着て行きました。今年の初着物です。そらまめさんが写真を撮ってくれました。
![]() 赤ワインのような色の小紋。地紋が華やかできれい。野菜の柄が散っています。弘法市で手に入れた、お気に入りの着物です。 ![]() 絞りの帯を合わせてみました。京都のリサイクルショップ「だいやす」さんで購入したものです。考えてみればチープな組み合わせですね。 このあと、8日も9日も着物を着て外出したのです。その話は改めて書きます。
3連休の1日目、7日(土)は、仕事仲間の女性6人が集まって、ランチ会をしました。新年会と銘打ったわけではないですけど、そのようなものです。
場所は、そらまめさんのお宅。すっきりときれいに片付いていて、センスのいい素敵な住まいです。集まったのは6人。久しぶりに会う人もいました。 そらまめさんの手料理が続々と登場です。ケークサレ。 ![]() パウンドケーキのように見えますが、塩味なんです。ドライトマト、ブラックオリーブ、ハム、パセリを入れて焼いてあります。ハズカシながら、こういう食べ物があるってこと、初めて知りました。 とりハム。 ![]() 鶏肉に塩麹(これもそらまめさんの手作りの調味料)をつけて焼いたもの。焼き加減が絶妙です。 豚のスペアリブとセロリの煮込み。 ![]() 肉がほろほろと骨からはずれて、とてもやわらかかったです。 サラダ。 ![]() オイルサーディン、トマト、卵、コーン、セロリ、レタス、オリーブ、キュウリ、玉ねぎが入っています。ドレッシングと上手に混ぜ合わせてあって、ちっとも水っぽくなく、美味でした。 レンコンを薄く切って焼いたもの。 ![]() これ、お酒がいくらでも飲めそうでした。残念ながら私は車だったので、お酒は控えましたが。 どのお料理もとってもおしゃれ! レストランに来たみたいです。しかも、ものすごく美味しいんです。そらまめさんって家の中をきれいに保つのも、美味しいお料理を作るのも上手なんだわー。 デザートはメンバーのうち2人が買ってきてくれたケーキです。 ![]() このままでは切りにくいので、順番に1個ずつフルーツを取って、あとでスポンジを切り分けました。このケーキもナイスなお味でしたよ。 大歓迎してくれたメルちゃん。 ![]() もうかなり高齢らしいのですが、いつも変わらず可愛いです。 話題はそれぞれの近況やら、とっておきの情報やら。尽きることを知りません。楽しかった! 5時間くらいはいたと思うのですが、あっという間でした。 普段はお互いに仕事やそのほかのことが忙しくてなかなか集まれない顔ぶれ。年の初めの連休だから、みんなうまく都合がついたのでしょう。1年に一度くらいは、こんなふうに集まって、ゆっくりおしゃべりできたらいいなあと思いました。メンバーはそのときによって入れ替わってもいいですしね。
この数年、ずっと、仕事用とプライベート用と、2種類の年賀状を作ってきました。仕事用の年賀状には「昨年のおもな仕事」として、1年を通して取り組んだまとまりのある仕事を3点程度、紹介していました。
ところが今年の年賀状は1種類。それも、年賀状ソフトに入っていた、いかにも型にはまった鶴の絵柄を入れ、型どおりの祝詞を並べたもの。我ながらイマイチだなあと思ったんですが。 仕事関係のおつきあいのある方には、「2011年にはたいした仕事をしなかったのかな?」と思われてしまったかもしれません。 でも、そんなことはないのです。『新版・自分でできるカウンセリング』という書籍(創元社刊)の企画・リライト・校正をやったし、7月には朝ドラ「カーネーション」のドラマガイドの仕事をしたし。 そしてもう一つ、10月から12月下旬までかかった大きな仕事がありました。ただ、この仕事のことを書いてよいものかどうか、よくわからなかったのです。書けば宣伝にはなるでしょうが。これを書くべきかどうか、迷ったのが、仕事用の年賀状を作らなかった理由の一つです。 1月28日発売。乞うご期待! とだけ、ここには記しておきます。 それだけではなくて、なにしろ年内の仕事が一応すべて片付いたのが12月22日でしたから、家事・雑用が山積みで、年賀状に時間とエネルギーをさくゆとりがなかったのです。 イラストは、ネットで探すといろいろあったのですが、使い方がよくわからずじまい。たぶん、Macで使えるものは少ないのでしょう。 長女が年末に帰ってきて、私の古いウィンドゥズのパソコンでセンスの良いイラストをダウンロードして年賀状を作っていました。今年の年末は長女に教えてもらって作ろうかなあ。 宛名書きは、Mac用の年賀状ソフトがないため、今までずっと手書きでやってきました。これがまた時間がかかって…。夫に聞いたら、「ワードでできるので、Macでもワードが入っていればできるはず」とのこと。 今日、さっそく夫に教えてもらいながらやってみましたが、途中でわからなくなってしまいました。夫は用事で出かけてしまい、あとは孤軍奮闘。 マイクロソフトのサポートセンターに電話したら意外と早くつながったのですが、宛名書き用に作ったはずのエクセルのファイル(一人分だけ記入してあった)がなぜか開けなくなってしまい、相談の最初で頓挫してしまいました。 エクセルで年賀状用の名簿を作り直して、もう一度サポートセンターに電話してみるつもりです。 今年の年末はもっと素敵な年賀状を、もっと手早く仕上げる予定です。って、気が早い?
今年のお正月もおせちは料理人をしている(元は日本料理、今はフレンチ)次女と、次女のカレシ(日本料理の料理人)が作ってくれました。前回は義母、義弟とわが家の4人を合わせた6人分でしたが、今回は私の姉や、姉の友達からも頼まれ、カレシの家の分も含めて全部で4軒、13人分作ることに。年末、29日と30日の二日間、朝10時に来て、夕方6時頃まで、ずっと料理にかかりきりでした。その前にも2、3回、娘が下ごしらえをしに来ていました。
29、30の二日間は台所を二人が占領していたので、夫と私はもっぱらそれ以外の場所の掃除に精を出しました。ときどきようすを見ていましたら、娘がカレシになんだかだと(料理のことで)話しかけるのに、カレシは優しく答えながら、でも手は猛烈に素早く、的確に動いて、次々と料理を作り上げていました。 やっぱりカレシはプロ、娘はまだその域には達していないんだなあと思いました。料理人としてのキャリアに大きな差がありますから、当然なのですが。 壱の重 ![]() 数の子、鴨ロース煮、紅白なます(レモンをきれいなぎざぎざに切ってカップにして、そこに入れてあります)、黒豆蜜煮、伊達巻、昆布巻、ちしゃとう味噌漬(ちしゃとうというのは緑色の蕗のような野菜です)、金柑蜜煮、田作り、りんご羹(紅玉リンゴの果汁を寒天で固めたもの。梅の形にしてあります)、柚子羹(柚子果汁を寒天で固めたもの。松の形にしてあります)。 田作りも自家製です。いりこのはらわたを取るのだけ、私も手伝いました。かりっとしてとても美味しく仕上がっていました。 弐の重 ![]() のどぐろ味噌幽庵焼、花蓮根、ロースハム、鯖きずし、蟹絹田巻(蟹ときゅうりを大根で巻いた酢の物)、からすみ(もらいもの)、焼き豆腐、栗きんとん、叩きごぼう、どんこ椎茸、紅白かまぼこ ハムも自家製です。ハーブの香りの効いたハムでした。 参の重 ![]() 里芋、筍、ぼうだら、松笠くわい、海老芝煮、鶏、こんにゃく、矢羽根蓮根、ごぼう、梅人参、絹さや、てまり麩 てまり麩は既製品です。 わが家の分は、元旦の朝、神戸の夫の実家で娘が重箱に詰めました。ほかの家の分はおおみそかに二人が朝早くうちへ来て、カレシが簡易な重箱に手際よく詰めていました。姉と、姉の友人は自分でもおせちを作るので、量は少なめです。 壱の重 ![]() 弐の重 ![]() 参の重 ![]() やっぱり比べてみると、詰め方もカレシのほうがずっと上手だということがよくわかります。 味は、どれもとっても美味しい! ただ棒だらだけが、去年のほうが美味しかったなと思いました。でもこれは私の落ち度なのです。娘に「干し棒だらを買っておいてね」と頼まれていたのにうっかりしていて買うのを忘れてしまい、思い出したときにはもう干し棒だらは売っていなくて、戻した棒だらしか見つからなかったのです。 干し棒だらは1週間くらい水につけて戻しますから、年末押し詰まってからではもう売っていないのでしょう。戻した棒だらは、干し棒だらを家で戻したのに比べると、少しかすかすした歯触りがしました。 ともあれ、今年も娘とカレシのおかげで豪華で美味しいおせちが楽しめて、とてもうれしく、助かりました。義母も喜んでくれて、よかったです。 蛇足ですが、去年までは胃の調子が良くなくて、朝はほとんど食欲がなかった私。お正月のおせち料理もたいして食べられませんでした。ところが今年は朝から食欲があり、しっかりおせちを食べることができました。これもピロリ菌を除菌したからでしょうか。 ![]() 明けましておめでとうございます。 旧年中は何かとお世話になりまして、ありがとうございました。 本年もどうぞよろしくお願いいたします。 写真は、年末の27日(火)にフラワーアレンジのレッスンで作ったお正月飾りです。葉ボタン2種類、蘭、千両など、和洋の花を取り混ぜて使っています。あとは和風柄の紙と水引です。 「和」を謳いながら、ちょこちょこ「洋」も顔を出す、このブログとよく似ていますよね。
25日のコンサートには、久しぶりに着物を着ました。そらまめさんに写真を撮ってもらいました。
![]() オリエンタルな雰囲気の絵柄が描いてある紬の着物。弘法市で買ったので、どこの地方の産かはわかりません。 ![]() ホールの照明の関係で色が変わって見えますが、帯は明るいグレーです。京都の織元さんのセールで入手した名古屋帯。 ![]() 風変わりな柄は、東南アジアの更紗模様だと聞きました。 今年は秋から初冬にかけての気候の良いときはずっと仕事が忙しくて、着物を着る機会やゆとりがまったくありませんでした。24日の顔見世&姉様キングスも洋服で行きましたし、25日はずいぶん久しぶりの着物での外出でした。 仕事が忙しいと、そちらにエネルギーを集中しますから、着物への情熱はややダウンしてしまいます。お稽古ごとは時間的にも無理なので、ほとんど休みました。 両方をバランス良く楽しんでいければいいのですが…なかなかそうもいきません。仕事が忙しいときは仕事に集中する。当たり前のことですけれど、これからもこの路線でいきたいと思います。 もちろん、心身の健康に気をくばりながら、です。
25日(日)は、そらまめさんと二人で西宮の芸術センター中ホールへ藤澤ノリマサさんのコンサートを聴きに行きました。チケットはそらまめさんが取ってくれました。
開演の30分前に会場に行ったら、長蛇の列が。座席は指定席なのに、なんで? と思っていたら、後から来たそらまめさんがグッズを買うための行列だと教えてくれました。 列の後ろのほうに並んで入場したら、グッズはもうすべて売り切れていました! ペンライトもあったみたいで、コンサートが始まってから、ノリマサくんの歌に合わせてペンライトを振っている人たちを見ていると、いいなあ、私もほしかったなあと思ってしまいました。 しかし、ペンライトなどは少なくとも予定されている入場者の数は用意したはず。それが売り切れたということは、一人でいくつも買った人がいたということなのでしょう。実際、会場で、一人で5本くらいペンライトを手にしている人を見かけました。私もファンのつもりですが、熱心なファンというのはすることが違うんですかねえ。 コンサートは、1部がカンツォーネやジャズなどの曲。「サマータイム」を冬の歌に書き換えた曲がとても素敵でした。2部はノリマサくん得意のポップス&オペラの曲。 この日はツアーの最終日だったようで、初めからお客もノリマサくんもノリノリ。私も彼のたっぷり声量のある素晴らしい声を堪能しました。トークも、回を重ねるごとに上手になっていて、とてもチャーミングです。 アンコールは、バンドと一緒に1回、一人でピアノの弾き語りを2曲、最後にはアカペラで歌ってくれました。さすがの観客も大満足して、カーテンが下り、ホールの照明が灯ったときにはもうそれ以上はアンコールを求めませんでした。 美しい歌声、よくできた楽曲は何よりも心を癒してくれますね、2011年をしめくくるイベントとなったこのコンサート、仕事に追われた2カ月以上の日々を乗り越えたあとだけに、ひときわ心にしみいりました。
この日、夜は繁昌亭で姉様キングスの「クリスマス夜会」があり、そのチケットも取ってありました。大阪天満宮の駅に着いたら、時間がまだ早すぎたので、喫茶店で時間をつぶしてから会場へ。
今年も客席は満席でした。最近は繁昌亭も一時のブームが去って、空席が目立つらしいのですが、姉様キングスのパワーはすごい! 「クリスマスイブは姉様キングスで」が定着してきているのでしょう。 プログラムは次のとおりです。 落語 桂 三金 「デブのお肉に恋してる〜クリスマスバージョン」 林家染雀 「船弁慶」 桂あやめ 「居酒屋1969」 中入り 音曲漫才 姉様キングス マジック 松旭斎小天正 シャンソンショー マダム・アヤメビッチ(あやめさん) ミス・ジャクリーヌ(染雀さん) 特別出演 ミツコ・デラックス(三金さん) 三味線 林家和女、ピアノ フランシー堺 このクリスマス夜会の良い点の一つは、前半でたっぷり落語が聴けることかもしれません。久しぶりに「船弁慶」が聴けたのはうれしかった! でもなぜか染雀さん、口調が少し急ぎすぎな印象を受けました。 三金さんの落語とあやめさんの落語は創作落語です。三金さんの落語もおもしろかったですが、あやめさんのはそれ以上。1969年に流行していたアイテムが次々と出てきて、「ああ、そういえばそんなのがあったなあ」という懐かしさと、そんな感傷さえ吹き飛ばしてしまうおかしさ。爆笑の連続でした。最後はちょっと人情噺っぽい終わり方でしたけども。 音曲漫才の姉様キングスもシャンソンショーも、去年同様、笑いがいっぱいでした。それでもなんだか去年のほうがもっとおもしろかったような気がしました。単に、去年は初めてだったから、新鮮だっただけのことかもしれませんが。 恒例のお見送り。 ![]() メイクは去年以上のすごさでした。 シャンソンショーの一部で、さすがにちょっと引いてしまうような替え歌(の歌詞)もありましたが、全体としてはやっぱりおもしろかった! きっと来年も聴きに来るだろうなあ。 ![]() 24日(土)は、夫と二人で南座へ顔見世の昼の部を見に行きました。夫と一緒に歌舞伎を見るのは久しぶりです。夫が「与話情浮名横櫛(よわなさけ うきなのよこぐし)」が見たいというので、チケットを取ったのです。 これは「ご新造さんへ。おかみさんへ。お富さんへ。いやさ、お富、久しぶりだなァ」というセリフで有名なお芝居です。すごーく古い話ですが、春日八郎の「粋な黒塀 見越しの松に 仇(あだ)な姿のお富さん 死んだはずだよ お富さん 生きていたとは お釈迦様でも 知らぬ仏のお富さん エンヤサヤー 源氏店(げんやだな)」という、大ヒットした歌がありました。それくらい、このお芝居は庶民に親しまれていたのです。 最初に話を戻します。演目はまず、祝儀ものの「寿曽我対面」。続いて「お江戸みやげ」。年増の女性二人が活躍する人情話です。これは今回初めて見ました。3つ目は「隅田川」。昼食後だったこともあって、夫も私も眠ってしまいました。そして最後が「与話情浮名横櫛」でした。 「寿曽我…」は、孝太郎が曽我十郎、愛之助が曽我五郎。前者は和事、後者は荒事の役どころです。二人ともぴったりと役柄にはまっていて、見応えがありました。ストーリーらしいものはないのですが、ずらりと並んだ工藤祐経(くどう すけつね)の家来や、遊女たちの装いが美しく、絵を見ているようです。 工藤祐経は我當、舞鶴を秀太郎、大磯の虎が吉弥、化粧坂(けわいざか)の少将が壱太郎と、上方の役者さんでそろえた「対面」は珍しくて、見ものでした。 「お江戸みやげ」は、知らなかったのですが、あとでパンフレットを見たら、川口松太郎の作で、昭和36年の初演と、比較的新しい作品でした。夫が「歌舞伎というより新派みたいやな」と言ったのももっともでした。 結城から紬の行商に来たお辻とおゆうというふたりの女性が行きがかりで若い歌舞伎役者とその恋人を救うという物語です。お辻は三津五郎、おゆうを翫雀が演じました。歌舞伎役者は愛之助。恋人は梅枝。役者さんがみんな自然な感じで役をこなしていて、ゆったり楽しんで見ることができました。 楽しみは何と言っても「話情浮名横櫛」です。主人公与三郎を仁左衛門、恋人のお富を時蔵が演じました。時蔵の色っぽく美しいこと! 若手の女形ではなかなかこの味わいは出ません。 仁左衛門の与三郎は元は大店(おおだな)の息子なのに、わけあってわざと放蕩し、身を持ち崩した男という役。どこか品がありながら凄みを見せるシーンがたまらなく魅力的でした。 だけど、着物の裾を尻からげにしたときの、脚の細いこと! いつもここで「痛々しい」と感じてしまいます。もうちょっと太ったほうがいいと思うんですけどねえ。太らない体質なんでしょうか。 幕が上がると、まず「木更津海岸見初めの場」。放蕩のあげくに木更津まで流れてきた与三郎(この場面ではまだ若旦那風です)と、土地の親分の女、お富が出会い、恋に落ちます。一目惚れというやつです。 二人の関係は親分に知られて、与三郎は刀で体中を切り刻まれます(これは次の場で与三郎自身が語るだけで、場面はありません)。海に身を投げたお富は多左衛門という人柄の良い人物に救われ、その住まいで暮らすことになります(この場面はあるのですが、今回は上演されませんでした)。 次の場が、「源氏店(げんやだな)の場」。ちんぴらの蝙蝠安(こうもりやす)が子分格(でも、見た目にはちっともそんなふうには見えない)与三郎を連れて、多左衛門の家にやっきてきます。蝙蝠安は以前にもこの家に来て金をせびり、気前のいいお富からまんまと金をせしめて、味をしめているのです。今日も金をせびろうと、やってきたのでした。 ところが家に入って、そこに座っている女の顔を見た途端、与三郎の態度ががらりと変わります。「十両や二十両では帰られねえ」と言うのです。なぜかと問われて語るのが、冒頭の名ゼリフ。これだけの傷を負わせておいて、おまえ一人は安穏とほかの男の世話になって暮らしている。この始末をどうしてくれるんだと、お富に迫るのです。 お富は自分のほうの事情を語り、多左衛門とは男女の関係ではないと言います。そう言われても与三郎は信用することができません。 さまざまないきさつの末、多左衛門が、実はお富の兄で、それと知ってお富の面倒を見ていたことがわかり、二人は晴れて結ばれることになります。このハッピーエンドは、いささか拍子抜けの感があります。 でも、仁左衛門&時蔵コンビには大満足。おまけに、蝙蝠安を菊五郎が演じたのです。こういうのを「ごちそう」というのでしょう。仁左衛門と菊五郎のやりとりも、息がぴったり合って、さすがでした。 南座の斜め向かいにある井澤屋さんという和小物のお店の歳末セールで帯揚げを一つ買って、京阪電車で大阪に向かいました。 この日は夜にもう一つ、楽しみがあったのです。
10月に受験した「きもの文化検定」の合格通知が届きました。4級と3級に合格しています。やった! これで予定通り、来年は2級を受験することができます。
「わりとやさしい」と感じた5級・4級の試験は89点、「難しい」と思った3級は86点で、得点には大差がありませんでした。不思議。 関係のない話ですが、昨年から習い始めたお習字は、今年3級まで昇級しました。7月と11、12月は仕事が多忙のためお稽古を休んだので、実質9カ月しかお稽古できず、残念でした。 来年は心を新たに、1級をめざそう! と思っています。
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